ポジティブ シュリンキング2007/08/18 12:17

先日、会社主催の環境セミナーに参加して、国連大学副学長の安井至氏の話しを聴いた。氏の講演の中で日本とブータンの生活水準の違いについての話しがあり、僕はそれに興味を引かれた。ある調査によると日本の平均的家族の所有物は9千点にのぼるのに対し、ブータンではわずか25点だったそうである。しかし所有物の多い少ないは幸福度を計るものではなく、むしろブータンの人々の方が今の生活に満足しているのではないかというものであった。

自分の身の回りを見ても物が溢れており、その多くは必ずしも必要な物というわけではない。少しでも便利だと思える物を買い揃えることで、満足が得られると思い違いをしていたような気がする。和室や箸、手拭い、風呂敷などは、狭い土地、少ない資源で一つで何通りもの使い方が出来るように考えた日本人の知恵である。本当に必要なものだけを所有して、大切に長く使っていくことが、本当は自分たちにとっても心地良い生活ではないかと思う。

猛暑の中、ほとんど物が置かれていない我が家で唯一の和室に寝そべって、そんなことを考えてみた。